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鈴鹿クラブマンシリーズFinal Round
2019/12/15 レポート

鈴鹿クラブマンシリーズFinal Round

クラブマンスポーツ

ついに迎えた2019年のクラブマンスポーツ、ラストレース。
30台ものVITA-01によって、激しいバトルが繰り広げられた。

 ここまでの4大会・5戦を経て、ランキングのトップに立つのは中里紀夫選手。
2014年と16年以来、3度目の王座獲得の期待がかかる一方で、逆転の可能性を残すのは、いむらせいじ選手と鍋家武選手だけとなっていた。
しかし、それぞれ16ポイント、18ポイントの差があるため優勝が必須条件であり、
なおかつ中里選手の順位次第。かなり状況としてはワンサイドであったはずだ。

 ところが、その中里選手の調子が今ひとつ。予選では2分26秒171を出すのが精いっぱいで、なんと10番手に甘んじてしまう。「昨日から調子が悪くて……。エンジンはちゃんと回っているんですが、コーナーで踏ん張りがきかなくて」と、その表情に苦悩の様子が読み取れた。

 ならばチャンス到来と思われた、いむら選手も7番手。「なんでか、予選はずっとブロックされまくり。行けたのは本当に最後の1周だけ。強引に言って当たっても仕方ないし」と。

一方、鍋家選手は2分24秒910で3番手。「僕としては夢の4秒台突入なんで、納得しているんですけど、若い連中が速いですね。まぁ、仕方ない。チャンピオンを争っている中里さんやいむらさんが、そのまま下の方にいてくれたら(笑)。後は僕がまた、スタート失敗しないように」とこちらは笑顔で語っていた。

そして、その鍋家選手を従え、フロントローに並んだのは伊藤直登選手と眞田拓海選手だった。
伊藤選手は2分4秒753を、そして眞田選手は2分4秒830をマークし、鍋家選手ともどもレコードタイムを塗り替えた。上空には雲が浮かんでいたが、低い温度、澄んだ空気が絶好のアタック日和としていたからだろう。

「計測2周目で行くのは狙っていました。ただ抑えめに走ったので、タイム的にはびっくりしています、何せレコードタイムですからね! やっとここまで来ました。決勝も気を抜かずに頑張ります」と伊藤選手。リバースグリッドだった第3戦、VITA OF ASIAのレース2を除けば、自力での初ポールポジションとなった。

 一方、眞田選手は「コンマ7秒差。レースレコード獲得で、ポール・トゥ・ウィンを狙っていたので、ちょっとガッカリなんですけど、コンスタントにタイムを刻めていたのは、決勝に向けての好材料だと思っています」と、その思いはもはや先に向かっていた。

 4番手は久々のスプリントレース出場となる山谷直樹選手が獲得し、
5番手は鈴鹿初レースでフィリピンの新チャンピオン、エスティファノ・リベラ選手。
6番手には岡山シリーズ新チャンピオンのバイエルン松尾選手がつけていた。

 土曜日までのどんよりとした天気から、日曜日は一転して天候に恵まれるようになり、青空の下で決勝レースが行われることとなった。
注目のスタートでは、伊藤選手がそつなく決めたのに対し、眞田選手が出遅れて山谷選手に交わされてしまう。鍋家選手にも並びかけられたものの、なんとか1コーナーには先に飛び込んで3番手に後退する。

 それでも3台で構成されたトップグループでは、眞田選手が早くも動きに出た。
2周目の200Rで山谷選手を抜いた眞田選手は、続いて伊藤選手にも迫っていって、3周目のスプーン進入でトップに浮上! 一方、抜かれた伊藤選手はエンジンに不調を来し、ペースを上げられない状況に。4周目のバックストレートで、あっさり山谷選手の先行を許す。

 トップに躍り出た眞田選手は、一気にプッシュ。ファステストラップを記して山谷選手との差を広げ、そのままアクセルを緩めずゴールまでひた走った。

これで今季3勝目をマークし、つくづくVITA OF ASIAでのノーポイントが悔やまれる結果ともなっていた。

 一方、チャンピオン候補たちの争いだが、すっかり調子を取り戻した中里選手が5周目には5番手に浮上。鍋家選手が見える位置まで上がってきた。

せめて中里選手の前でゴールしたい、そんな思いは鍋家選手にあったはず。最終ラップの1コーナーで伊藤選手を抜くも、「明らかなオーバースピード」と、続く2コーナーで痛恨のスピンを喫し、その脇を中里選手がすり抜けていく。
3位に入って表彰台にも立った中里選手が、見事3回目のチャンピオンを獲得することとなった。

「悔しいけれど、いい勉強になりました」と語る伊藤選手が4位、

そして4周目のスプーンでスピンを喫し、いったんは8番手まで退いていたリベラ選手が5位を獲得。「鈴鹿には優秀なドライバーが多いので、いろんなことが学べました。来年もこのチャレンジングなコースで、いいクルマ、いいドライバーとまたバトルしたいです」と語っていた。

続いて八木智選手、

いむら選手、鍋家選手の順でゴールとなった。

「毎回スタートが決まらないんですけど、しっかり挽回できてよかったです。ヘアピンが速かったので、スプーンやその手前で前に出られて、落ち着いて対処できたのはよかったと思います。その後も差を広げられたので、自分の中でも自信につなげられました。スタートの練習は、今後しっかりやっていこうと思っています」(眞田選手)

 

「実はVITAでスプリントは初めてで、耐久でローリングスタートはやっていましたが、欲をかかなかったのが良かったのかも。偶然パチっと上手くいきました。最近はスーパー耐久とか、耐久レースばっかりだったので、スプリントレースの集中力が維持できなくて、後半うまいこと走らせることができませんでした。混戦となった時が難しかったので、今後の課題にしたいと思います」(山谷選手)

 

「なんとかチャンピオンが獲れました! 表彰台には立てて、面目が保てた感じです。決勝までにセットを変えて、それまでコーナーが厳しかったのがちょっと楽になったので、これなら大丈夫かなと。一時は本当にどうなることかと思っていたから、本当に良かったです。また来年も続けるつもりなので、みなさんよろしくお願いします(笑)」(中里選手)

記事:秦 直之さん


2019年度の鈴鹿クラブマンレースも幕を閉じました。

最終戦では、岡山から富士から参戦してくださり、いつも以上に活気のあるレースとなりました。
心より御礼申し上げます。

「VITA-01」2009年12月鈴鹿クラブマンレース最終戦でデビューを果たし、今回のレースが10年目のレースでした。この間新たなモータースポーツの取り組み方モデルとして、多くの方に楽しんで頂けた事はウエストレーシングカーズにとってこの上ない喜びであり、又今後に向けて新たな勇気に繋げることが出来たと、改めて感謝の気持ちで一杯でおります。

2019年度VITAドライバーの皆様、ありがとうございました。

VITA倶楽部