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OKAYAMAチャレンジカップレース第5戦
2021/10/13 レポート

OKAYAMAチャレンジカップレース第5戦 WEST VITA

8月8日 岡山国際サーキット

真夏の決戦となる、
「OKAYAMAチャレンジカップレース第5戦」が8月7〜8日に、岡山国際サーキットで開催された。
今季4戦目となる「WEST VITA」には20台のエントリーを集めていた。
大会としては2デイでの開催ながら、「WEST VITA」の予選、決勝レースはともに日曜日に行われたため、実質1デイイベントとなった。

台風の接近によって危ぶまれていた天気ながら、進路をうまくそれてくれたため、猛暑の中での戦いに。それでも上空にはところどころに大きな雲が浮かんでおり、いつ雨が降り出してもおかしくない状況でもあった。

予選は8時50分から15分間の計測で、未明のうちに雨が降ったこともあり、
若干ながら路面状態は土曜日までとは悪化していたよう。
そんな中、今回も真っ先にコースインしていった、大八木龍一郎選手が計測1周目から、いきなり1分47秒719に叩き込んでトップ。
これにレースデビュー2戦目、岡山のレースは今回が初めてという、奥本隼士選手が1分47秒840で続く。

もちろん大八木選手の勢いは、これにて留まらず。次の周には1分46秒897、そして計測3周目には1分46秒779をマークしてトップをキープ。早々にアタックを終了して、ピットに戻ることとなった。

一方、注目の奥本選手は1分47秒185にまで短縮を果たし、いったんピットイン。それとほぼタイミングを同じくして、有岡綾平選手が1分47秒042で2番手に浮上。
さらに、その直後には、自己ベストを1分47秒358から一気に1分47秒009にまで詰めてきた、増本千春選手が2番手に躍り出ることとなった。
逆に有岡選手は最後までアタックを重ねたものの、渾身の走りも1分47秒048と、あと一歩のところで更新ならず。

一方、奥本選手は再びコースイン。最後の最後に1分47秒098をマークし、それまでの5番手から4番手に順位を上げることとなった。
5番手につけたのは、著名YOUTUBERのガブリエル選手。
NCP13エンジン搭載のトロフィークラスで唯一の参戦となったが、1分47秒717をマークして、このポジションにつけたのは、さすが走り屋としても知られるだけのことはある。
過去にレース経験はあるようだが、いずれにしてもVITAでは初レースだ。
7番手は1分47秒730を記録した下垣和也選手で、ここまでがトップから1秒差。
次いで長田茂久選手と武連良治選手までが1分47秒台をマークした。


ポールポジション:
大八木龍一郎選手(DAISHIN☆Progrexx☆萬雲塾)

「タイヤの内圧が全然来ていなくて、もうちょっとタイムアップできそうだったんですけど、まぁまぁ。
ちょっと、これぐらいにしておこうかと(笑)。
暑いんでタイヤの管理もあるし、できるだけいい条件で終わりたかったので、早めにタイム出して帰って来られたらなと思って、やった結果なので良かったです。
決勝はまぁ、また焦らずに。勝つのみです!」

予選2番手:増本千春選手(SANNO MST SHIELD 01)

「惜しかったですね、6秒台を狙っていたので。走りの内容ですか、今日は正直覚えていません、暑かったですから。冗談です(笑)。
まぁ、1セク失敗したので、もうコンマ2〜3は出ていたと思います。
決勝は、大八木さんと遊べるように頑張ります」

予選3番手:有岡綾平(テックワールドTHE STEEZ VITA)

「いいところで引っかかっちゃったので、思ったよりベストは伸びなかったです。
あのまま行っていれば6秒に絶対入っていたのに。大八木さんのところに届くかどうかだったんですが、難しかったですね。引っかかるところまでは読めませんでした。そろそろ勝ちたいです。
テックワールドさんでシミュレータを練習やってきたので、それを決勝で出せればと思っています」

予選4番手:奥本隼士選手(TEAM HERO’S 渚VITA)

「この前の鈴鹿クラブマンがデビュー戦で、今回2戦目です。岡山のレースも初めてです。
ただ、最終ラップでベストタイム更新したんですよ、タイヤの作り方、使い方を失敗してしまったかなと思ったんですが、それなりに置かれた環境でのベストは尽くせた、と思います。
鈴鹿では悔しい結果に、僕の性格悪い面が出てしまったので、今回はまずは完走で、ひとつでも順位上げられるようにしたいです」

予選5番手:ガブリエル選手(TEAM HERO’S☆VITA)

「レースには昔、何回か出たことはありますが、VITAは今回が初めてです。
何が何だか分からない感じで、無我夢中で。
とりあえず当たらないように意識しつつも、前から離されないように走って、なんとかうまくいきましたね。
決勝はそうですね、まぁ旧型(エンジン)なので、物理的にどうしても追われるレースになると思うんですが、でも後ろを意識しすぎず、前を追うことを意識しながら、ひとつでも上の順位に上がることを目的に走ります」


8月8日(日) 14:50 天候:曇り路面:ドライ

決勝レースは14時50分からオンタイムの進行で、10周によって争われた。
スタート直前、上空に怪しげな雲が現れ、日が陰るも一瞬のこと。少しは涼しくなってほしいというドライバーの願いも虚しく、やはり強烈な暑さの中でレースは開始された。

絶妙のスタートを切ったのが、2番手の増本選手だった。

ポールの大八木選手を従え、1コーナーをクリアするも、増本選手がトップを走れたのは1周に満たず。
ヘアピンのアウトから電光石火のごとく、アウトから攻め込んでいった大八木選手は、さっそくトップを奪い返す。しかし、その直後に増本選手と、3番手につけていた奥本選手が接触! 
奥本選手は最後尾ながらレース復帰を果たしたものの、増本選手はその場でマシンを止め、無念のリタイアを喫してしまう。

さらに、その先のリボルバーでも3台が絡むアクシデントが発生。
車両回収のため、セーフティカー(SC)が導入されることとなる。

SCの先導は3周にわたって行われ、4周目になってようやく離脱。
リスタートが切られ、大八木選手、有岡選手、ガブリエル選手、武連選手、長田選手……の順で1コーナーに飛び込んでいく。
さらに予選9番手だった清水康友選手が、アトウッドで長田選手をかわして5番手に浮上する。

5周目に入ると、トップの大八木選手が1秒、そして2番手の有岡選手が2秒8、後続に対して差をつける中、3番手のガブリエル選手の背後には大渋滞が発生! 

そのしんがりにつけていたのは、最後尾スタートを強いられていた大山正芳だった。
予選を満足に走れず、屈辱のポジションからのレース開始となっていたが、もう10番手にまで順位を上げていたのだ。ガブリエル選手もエンジン特性の違いから、登り区間のセクター2で詰められる差を、逆にセクター3で引き離してきたのは見事の一言。8周目にはようやく振り切ることに成功! 

そして9周目のヘアピンで、4番手を走行していた武連選手を含む、3台がストップするアクシデントがまたもや発生。その中には大山選手や長田選手も……。3台はピットに戻ってリタイアとなり、ガブリエル選手は完全に単独走行へ。

後方での混乱をよそに、今回もクルージングを楽しんでいたのが大八木選手。最後は4秒差でフィニッシュして4連勝、連覇に向けてまた大きく前進を果たすこととなった。

2位は有岡選手が獲得し、これで3度目となる表彰台を獲得。

さらに大金星の3位でガブリエル選手がフィニッシュ! これにはサーキットに訪れていたファンも大喜び。

そして4位は清水選手。9周目のアクシデントを巧みに回避し、開幕戦以来となる入賞を果たす。

5位は予選11番手から着実に順位を上げてきた松本匡史選手、

奥本選手は最初のアクシデントからしっかりリカバリーを果たして、6位でゴールした。

ウィナー:大八木龍一郎選手(DAISHIN☆Progrexx☆萬雲塾)

「ちょっとスタートで遅れちゃって、1コーナーで前に出られちゃったんですけど、別に焦ることもないし、ペース確認してゆっくり後ろから行ったんですけど、抜いた直後に混乱があったようで。
あそこでしっかり抜いていたのが良かったんでしょうね。うまく勝てて良かったです。
今日は快調でした。ありがとうございました!」

2位:有岡綾平選手(テックワールド THE STEEZ VITA)

「スタート直後のヘアピンでは、もう進入した時に、奥本さんがインに行っちゃっているのが見えていたので、当たらないように逃げました。
僕も巻き込まれていたら、この結果はなかったので、それは良かったです。
でも大八木さんが速すぎましたね、もうちょっと手を抜いてもいいんじゃないですか? 
3番手スタートで最初、奥本さんに抜かれたので、そこから2位獲れたのは良かったと思います。
でも、この後も出られるか分からなくて……。来年また、走行会ドライバーに戻るかもしれませんが、チャンスがあれば出たいと思います」

3位:ガブリエル選手(TEAM HERO’S☆VITA)

ありがとうございます、この結果には僕もびっくりです。
最初のうち後ろがずらっと来ていたんですけど、アロンソがF1でマックス・フェルスタッペンをブロックしていたじゃないですか? あれを見て自分も同じ要領で! 
後ろだけに集中しているわけじゃないですけど、やらしいところだけを走って、全ドライバーに嫌われてもいいから表彰台に上がろうと考えて、走っていました。エンジンはめっちゃ不利でした(苦笑)」

4位:清水靖友選手(カーブティッククラブ☆Trace☆制動屋)

「予選がちょっと、タイヤの行き過ぎがあって、ちょっと読めていない部分があったので苦戦しましたが、決勝は練習していたんで、その成果でここまで上がって来られました。ちょっと今日のレースは荒れていましたね。そんな中でも冷静に、バッチリ頑張って走りました」


2021年OKAYAMA VITAレースも終盤に差し掛かった。
今年は大八木選手の活躍が目立ち、その速さは不動のものになってきた。
12/4(土)5(日)のRd.6最終戦でシリーズチャンピオンが決定する。
先ずは10/16(土)17(日)の2h耐久レース。
春の耐久レースに続き、今回はどんなドラマが繰り広げられるのか。
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来年はさらにVITA耐久レースが全国を駆け巡る予定だ。