VITA CLUB 三重県鈴鹿市のレーシングカーコンストラクター

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[セミファイナル]VITA日本一決定戦
2021/12/25 レポート

鈴鹿クラブマンレースFinal Round 
VITA日本一決定戦

12月11〜12日 鈴鹿サーキット

2021年より新たに鈴鹿サーキットを舞台に「VITA日本一決定戦」が設けられることとなり、
鈴鹿クラブマンレースFinal Roundと併せ、12月11日(土)に予選が、
そして12日(日)に8周で争われるセミファイナル、そして10周で争われるファイナルが行われた。

エントリーは37台ながら、本来ならばもっと多かったはず。
というのも同日に富士スピードウェイでKYOJO-CUP、FCR-VTAが開催されたためだ。
なんとも罪づくりな日程ではあるが、それでも盛況には違いない。

注目どころは、鈴鹿のクラブマンスポーツと、岡山のWEST VITAの二冠を獲得している大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)、

もてぎVITAでチャンピオンを獲得し、鈴鹿では久々にVITAを駆る、
いむらせいじ選手(オートルックVITA-01)による東西の王者対決だ。

さらにVITA初搭乗となる、HIROBON選手(ヒットマンルアーズアンダーレ制動屋VITA)の存在も見逃せないところ。
TCRジャパンで二冠、FIA-F4インディペンデントカップ、
さらにはFIT 1.5チャレンジカップと、
フル参戦したシリーズすべてチャンピオンに輝いた強者の、VITAとの適性が試されることとなった。

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[予選]12月11日(土)12:50   Weather: Fine    Track: Dry

このレースウィーク始まりに、スーパーフォーミュラなどの公式テストが行われていた鈴鹿は、
たいそう悪天候に悩まされていたものの、
鈴鹿クラブマンの公式スケジュールが始まると、一転して好天に恵まれるように。
どうやら雨の心配だけは、まったくせずに済みそうだ。

この時期といえば、雪が降ったり、早朝の路面が凍ってタイムスケジュールが変更されたりしたことを思い出しつつ、真逆の爽やかなコンディションの中、予選はスタート。

真っ先にタイミングモニターの一番上に名前を記してきたのは、やはり大八木選手。
計測3周目までタイムを2分25秒420にまで短縮し、ポジションをキープし続けていた。

だが、計測4周目にトップを奪い取ったのが、奥本隼士選手(TEAM HERO’S★NAGISA VITA)だった。
ただひとり2分25秒の壁を超えて、2分24秒918を記録した新鋭は、
7月からレースを始め、鈴鹿で2戦、岡山で2戦、富士で1戦の経験しかないものの、
「鈴鹿の練習枠は全部出た」と精力的な練習の甲斐もあって、二冠王を超えるまでに。

もちろん大八木選手も再逆転を目指したものの、後半は路面温度の上昇もあって、上位陣は誰もタイムアップならず。

3番手につけたのは、スーパーFJやFIA-F4の経験もあるが、四輪レースには2年ぶりの復帰という大井偉史選手(MOLECULE Cleaner萬雲塾)で、2分25秒600をマーク。

4番手は関東からの遠征ドライバーである新井薫選手(オートルックVITA-01)が獲得し、
ここまでが2分25秒台を記録していた。

5番手は1年ぶりのレースという山谷直樹選手(カーファクトリー亜衣★NJK★チームタマル)で、

6番手は関正俊選手(グラック&KTS)。

一方、ランキング2位の中里紀夫選手(SHINSEI マリン MIDLAND C72)は11番手に甘んじ、

いむら選手は12番手に。

またHIROBON選手は練習中のトラブルで、ほぼぶっつけ本番で挑んでいたこともあり、18番手に留まっていた。

ポールポジション:奥本隼士選手(TEAM HERO’S★NAGISA VITA)

「自己ベストです、今まで練習でも出ていないほどの! 
7月からレース始めて、鈴鹿の練習枠は全部出たので、自信持って。
今回は単独でもタイム出すって、強い気持ちを持って走って、それが結果につながりました。
後ろの大八木選手はレース巧者なので、いろんな技を仕掛けて来られると思うんですけど、
今年最後のレースなので、持っている力をすべて出せるよう頑張ります」

予選2番手:大八木龍一郎選手(DAISHIN★ Progrexx★萬雲塾)

「まぁ、全然。気楽に行こうかなって感じで。思ったよりも伸びなかったですけど、まぁ、負けないですよ、
ファイナルでは! ハハハ(笑)」

予選3番手:大井偉史選手(MOLECULE Cleaner萬雲塾)

「ブランクある割には、思ったより良かったです。最後のレースは、一昨年のVitzグランドファイナルなので。
でもクルマはいいし、カートレースもやっているので、その強さを活かせられれば、と思っています。
タイムはいっぱいいっぱいでした、現状(笑)」

予選4番手:新井薫選手(オートルックVITA-01)

「こんなもんだと思います、予定どおり。鈴鹿のレースは2回目で、前回はスピンして終わっちゃったので、
リベンジです。楽しんで頑張ります」

予選5番手:山谷直樹選手(カーファクトリー亜衣★NJK★チームタマル)

「昨日までは不調で、1年ぶりに走って、もうちょっと行けるかな、って自分の中ではあったんですが、
やっぱり感覚も錆びついていて、ダメかなと思っていたので、自分なりには予選の順位は満点です。
正直、びっくりしています。
もっと沈むと思っていましたので。1年ぶりに速い人たちと走れるのは光栄なので、頑張ります」

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[セミファイナル]12月12日(日) 10:10 

日曜日の午前に行われたセミファイナルも、引き続き好天に恵まれた。

レースはローリングスタートでの開始となり、ポールシッターの奥本選手はイン側のグリッドに並ぶこととなった。予選で1台が出走を取り消したため、36台となってしまったが、
それでもきれいに隊列を組んで、ストレートを通過していく様子は圧巻の一言。
グリーンシグナルの点灯で戦闘開始が告げられる。

ここで誰より鋭いダッシュを決めたのが、大井選手で大八木選手をかわして2番手に浮上。

新井選手、山谷選手、そして予選7番手から順位を上げた、鍋家武選手(IMAGE★TOYBOX★パラモ★REV-VITA)の順で続いていく。

1周目を終えた時点で、奥本選手、大井選手、大八木選手は早くもトップグループを形成、後続を引き離す。

そして2周目のヘアピンで、勢いに乗る鍋家選手が山谷選手に仕掛けるも、逆転ならず。その攻防の間に、新井選手が集団から抜け出すことともなっていた。

4周目の130Rで、トップが入れ替わる。大井選手が奥本選手のインを刺していく。
そして、単独で4番手を走行していた、新井選手がデグナーでスピン、なんとかコースには踏み留まっていたものの、10番手へと順位を落とす。

さらに関選手や中里選手、

上岡弘之選手(ウイニングCB制動屋Trace☆NUTEC)、巽雅剛選手(Club D’zウエストポイントVITA)も加え、4番手争いが激しさを増す中、6番手走行中の鍋家選手が6周目、S字のコースアウトで大きく順位を落としていた。

そして、その6周目にはトップにも再変動が。
ストレートでスリップストリームから抜け出した奥本選手が、大井選手をパス。最終ラップのヘアピンでは大八木選手が、大井選手のインを差して2番手に浮上する。

その結果、セミファイナルは奥本選手、大八木選手、大井選手の順でゴール。
そして山谷選手、関選手、中里選手、上岡選手、巽選手が連なりあってフィニッシュラインに飛び込んでいき、その後には新井選手、HIROBON選手が続いていた。
いむら選手は9番手走行中の7周目にスピンがあって、16位に甘んじていた。

セミファイナル優勝:
奥本隼士選手(TEAM HERO’S★NAGISA VITA)

「今までの経験をすべて発揮することはできたと思います。
ただ、まだセミファイナルなんで、ミラー見ていてもタイヤ温存しているんだろうなっていうのが伝わってきたんで、勝負は午後のファイナルで! 悔いのないように走りたいと思っています。
監督からのメンタルトレーニングもありましたし、メカさんが安心して乗れるセッティングにしてくれたから、
自信を持ってステアリングを握ることができるので、出し切ります」

セミファイナル2位:大八木龍一郎選手(DAISHIN★Progrexx★萬雲塾)

「まだウォーミングアップみたいなもんですからね(笑)。まぁ、チャンピオンなんで、落ち着いて行けたらと思っています」

セミファイナル3位:大井偉史選手(MORECULE Cleaner萬雲塾)

「もう一個あるんで。落ち着いて走れた? たぶん(笑)。あんまりペース上がらんかったから、これは無理やなと。まだファイナルあるから、無理せんとこ、と。さされた時も、もうええわって。泥仕合は、最後に置いておきます」

 


【VITA日本一決定戦】
日本一速いドライバーは誰だ!
[ファイナル]に続く
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