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鈴鹿クラブマンRound1 CS2
2019/02/23 レポート

鈴鹿クラブマンレースの第1戦が2月17日に東コースで開催され、4シーズン目となるCS2には9台のエントリーを集めていた。
そのほとんどが昨年に引き続きのメンバーながら、VECことVITAエンデュランスカップを2年連続で制している大山正芳がステップアップ。
初の連覇、そして3回目の王座獲得を狙う、大文字賢浩を中心としたバトルが、どう繰り広げられるか注目された。

 ところでCS2こそ昨年とほぼ変わらぬ台数だったのに対し、混走のRSは3台だけに、そしてネオヒストリックに関しては1台もエントリーはなく……。残念なことだが、その分CS2が盛り上げなくてはならない。

 上空には青空が広がり、やや冷ための風がストレートに対して追い風で吹き、逆に2コーナーから先は迎え風となるため、ダウンフォースを稼げるCS2には、まさに絶好のコンディション。
そんな予選で最初に53秒台への突入を果たしたのは大文字だったが、入念にタイヤを温めていた川島勝彦が、それから間もなく夢の52秒台への突入を果たす、52秒936をマークする。

 一方、大文字もタイムアップを果たすも、52秒966に留まって川島にはコンマ03秒届かず。
川島は2017年の第2戦以来となる、ポールポジションを獲得した。
3番手は昨年、17年ぶりのレース復帰を果たした金久憲司で、4番手は吉村一悟、5番手は松本吉章、そしてデビュー戦の大山が6番手となった。

① No.7 川島勝彦選手(ポールポジション)

「出ましたね〜。すごいタイムが。昨日まで履いていたタイヤが古すぎて、4秒台しか出なかったのが、今日ニュー入れたら2秒も縮まっちゃったんで、自分でもびっくり(笑)。ただ、決勝では抑えられる自信はありません、(元)F3ドライバー(大文字と金久)相手に! ただ、必死の抵抗はしますけどね」

② No.3 大文字 賢浩 選手

③ No.12 金久 憲司 選手

⑤No.15 吉村 一悟 選手

⑥  No.46 松本 吉章 選手

⑦ No.77 大山 正芳 選手

⑧ No.19 伊藤 豊 選手

⑨ No.22 東 督也 選手

⑨ No.11 LIU I-HSIN 選手

17周で争われる決勝レースでは、CS2勢の前に並んだRS勢に、スタートからいきなり波乱が生じていた。

 ポールシッターのマシンがクラッチミートの瞬間に、ドライブシャフトが破損して加速せず。ゆるゆると進むだけのマシンを後続車両が1台も接触なく、かわしていけたのは何よりだった。

 そんな状況の中ではあったが、得意のロケットスタートを決めて、一躍トップに浮上したのが大文字。川島を従えて1コーナーをクリアしていく。
続く金久、吉村、松本の順は変わらず。その一方で、大山がひとつ順位を落としていた。

大文字に食らいついていた川島ながら、それも3周目まで。4周目に1秒の差をつけられてからは、じわりじわりと離されていったためだ。

終盤に差し掛かると、川島はミッショントラブルを抱えてペースが上げられなくなり、15周目の1コーナーで捕らえて、2番手に上がったのは松本だった。

「後半重視のエア圧にしていたので、他の方がペースを落とす中、全部1コーナーで抜いてきました」と松本。

 その松本の勢いはなおも留まらず、2番手に上がった時の大文字との間にあった2秒差を、ラスト2周でファステストラップまで記録して詰めていく。
最後は大文字の背後にまでつけたものの、コンマ4秒届かず逆転は許されなかった。
大文字は昨年の第6戦以来の優勝に。

 そして3位は金久が獲得。

川島が最終ラップで大幅にペースを落とし、一気に順位を落としたからだ。「昨年は3戦出て、5位ばっかり。去年久々に走って、後悔しました、(マシンを)J買ったことを。こりゃ恥かくな、って(苦笑)。
ようやくって感じですが、まだレース勘が戻っていない。練習します!」と金久。

 4位は吉村が獲得し、川島は無念の5位。そしてデビュー戦の大山は、予選と同じ6位でのゴールとなっていた。

大文字賢浩(ウィナー)

「スタートを決めて、トップで1コーナーに入っていくことができて。そのまま逃げるつもりだったんですけど、最後に黄色いの(松本)が迫ってきてびっくり。いつ来たんだ、って感じでしたね。後半重視のエアにしていたつもりが、前半にぴったり合っちゃって。少しずつだったけど離せていたので、なんとか逃げ切れたという感じでした。どういうわけか、このところかっこ悪いレースばっかりで、すいません!」

記事: 秦 直之 さん